GBA改造支援ソフトウェア



ADVTermは使いにくい

現在、市販されているGBAの改造ツールは、

・プロアクションリプレイ(以下PAR)
・X-ターミネーターアドバンス(X-TA)


の二つがあります。

しかしPARのほうは
・改造コードが暗号化されたものしか使えない、
・改造できないゲームがある、
・コードサーチできない

など、あまりよくない所があるのに対し、X-TAは、
・非暗号化コードが使える、
・改造できないゲームが(いまのところ)ない、

そして、単体ではコードサーチはできないものの、唯一、
・パソコンと専用のケーブルで接続することによってコードサーチが可能
なのです。


しかし、それの通信ソフトであるADVTermは、さまざまな機能があるものの
コンソールアプリケーションのため使い勝手が悪く、また、通信部分にバグを
持っているようで、Win98などの一部のOSでは使用できません。
これでは使用したくても、コンソールアプリケーションを使ったことのない人や
Win98を使っている人は使用することができませんでした。

しかしそんな中、GBやGBA関連の開発でおなじみのTeamKNOxの織田さんが
ADVTermに代わる新しい通信ソフトウェアを開発されました。

その名はCode Scanner Advance、略して
CSA


現段階では多少の不具合は有りますが、すでにXTAと通信し
メモリ情報をPCに転送、コードサーチできる段階までできています。


まだ一般には配布はしていませんが、私はデバッガとして
これを使っていまして、織田さんなかなかやってくれますね
といってしまうほどのできばえです(笑)。


というわけで、一足早くこのCSAを使ってコードサーチを
してみましたので、簡単に紹介していこうと思います。





CSA

CSAはX-TAを使い、パソコンでGBAの改造コードをサーチするソフトです。
パソコンとの接続にはADVTermと同じケーブルを使用することができます。

起動すると最初に、使用するCOMポートを聞いてくるので
X-TAを接続しているポートを設定します。






起動するとこんな感じです。







それでは実際にコードサーチをして見ましょう。
ここでは例としてマリオ&ルイージRPGを使用してみました。


まず最初に、サーチを開始するにはマスターコードがいるのですが
このCSAはなんと!MCSの機能を内蔵しているのです。
しかもMCSなので、ADVTermよりも検索精度が高く、検索速度も高速です。
(04/1/17 現段階ではカートリッジからの検索は未実装、難しいようです)


右側のタブをMSCにし、ファイルをドラッグ&ドロップしてしばらくすると
検索結果の一覧が表示されます。




候補をクリックすればそのままそのマスターコードを使用してゲームを起動できます。
いくつか候補がありますが、すべてが使えるとはかぎりません。
候補の一つめを使うとゲームは起動するものの、CSAと通信ができませんでした。
順に試して行くとどうやら、2番目がちゃんと使えるようです。

候補をクリックすると下のようなウィンドウが出てくるのでOKを押すと
このマスターコードを使用してゲームが起動します。



もしすでにマスターコードがわかっていれば、メニューにある
「MasterCode」→「Set MasterCode...」からすぐに設定できます。




さて、サーチを開始するのですが、CSAは面白い機能というか最大の特徴がありまして、
なんと同時に8つまでの数値をサーチできるのです。これは今までのサーチツールにない機能です。
これはRPGなどのステータスがたくさんあるゲームで効果を発揮するかと思います。

結果はそれぞれ別のタブで表示され、わかりやすいように名前もにけれるので
途中で間違えるなんてことはありません。





というわけで、上の5つの項目を同時にサーチして見ました。




値は上のようになってます。サーチする領域(WRAMとXRAM)を決めたら
各項目で「Scan ?」にチェックをいれ値を入力し、一回目のサーチ。

メモリデータの転送中・・・



ゲームを進めて値を変動させます。
今度の値は順番に、24、25、65、32、2313でした。
これで2回目のサーチ。

これを何回か繰り返して行きます。





数回サーチを繰り返しみるうち、お金のアドレスは「0x020048E0」のひとつだけ
候補が見つかりました。おそらく目的のアドレスはこれだと思われますが、
実際に使って見なければ本当かどうかはわかりません。



そういうときは右下にある「Memory manipulation」から
アドレスに値を書き込んでみて変化を調べます。




ためしに9999を書き込んでみると、ちゃんとお金の値が書き変わりました。
やはり、これが目的のアドレスでした。



次に、一緒に探していたHPやMPですが、
候補の数が500ほどからそれ以上減りません。




本来はこれらをすべてためすところですが、ステータス関係のアドレスは
かたまって存在するので、先ほど見つかったお金のアドレス
「0x020048E0」付近を調べてみましょう。




「0x020048E0」付近のアドレスは3個候補がありました。
これで候補が500個から3個へ絞られます。

一個ずつ試してみると、「0x02004866」がマリオのHPのアドレスでした。
おんなじようにして残りも調べてみると最終的に、

マリオHP
0x02004866

マリオMP
0x0200486C

ルイージHP
0x020048A2

ルイージMP
0x020048A8

お金
0x020048E0



というように、一度に5個のコードを
サーチすることかできました。




MCS

MCSはCSAを作る前に、X-TAのマスターコードを探すことを
目的として作られたソフトウェアです。




これまでは、X-TAのマスターコードはADVTermでしかサーチできないうえ、
ADVTermはサーチ速度が遅く、コーンソールアプリケーション、そのうえ
マスターコード候補がほとんど見つからないというソフトがいくつかありました。

それに対してMCSは、マスターコード検索精度が高く、処理も高速、
ロムイメージをドラッグ&ドロップすればすぐに検索できます。




MCSは、機能の一部としてCSAに内蔵されてもいます。

※MCSのユーザー&デベロッパーの募集が告知されています。
ユーザー条件として
・マスターコードを自力で探していること
・探したマスターコードをWebなどで公開していること
・「MCS」でサーチしたと明記すること
・再配布しないこと

とありますので、MCSの興味がある方の中で
この条件を守ることのできる人は応募してみてください。






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