Imaha486さんのところでほぼ解析が完了しておりましたので
こちらではざざっと導入方法だけ書いておきます。
スーパーバグファミコンをエミュで再現する | Irregular child 2nd
https://i486.mods.jp/ichild/super_bug_snes
スーファミのエミュといえばSnes9xが有名、ソースコードも公開されているのですがWindows版のコンパイル環境の構築がよくわからないので
https://github.com/snes9xgit/snes9x/wiki/Compiling
ここではAresをいじくることにします。
https://ares-emu.net/
変更箇所は1か所だけ、MSYS2をインストールすることがメインとなります。
※インストール先をCドライブ、「¥」マークが「\」(バックスラッシュ)になっていますが適宜読み替えてください
Contents
MSYS2をインストール
Windowsに開発環境を構築するために下記を参考に、MSYS2をインストールする
MSYS2の導入 – 東京大学工学部 精密工学科 プログラミング応用 I・II
http://www.den.t.u-tokyo.ac.jp/ad_prog/msys2/
GitHub – ares-emulator
https://github.com/ares-emulator/ares?tab=readme-ov-file#windows-building
インストールが終わったら複数あるMSYS2の中からMSYS2 MSYS を起動し、
MINGW64の場合は
pacman -S --needed base-devel mingw-w64-x86_64-toolchain mingw-w64-x86_64-SDL2
CLANG64の場合は
pacman -S mingw-w64-clang-x86_64-toolchain mingw-w64-clang-x86_64-SDL2
をインストール。
両方ともインストールして問題ない。
インストールしたらMSYS2のウィンドウを閉じて、今度はMSYS2からMSYS2 MINGW64又はMSYS2 CLANG64、上でインストールした方を起動
LibrashaderサポートにRustのインストールが必要だが、ここでは無視(makeのオプションにlibrashader=falseを追加で回避)
ソースの取得、編集
aresのリポジトリからソースコードを取得し、
git clone https://github.com/ares-emulator/ares.git
aresフォルダの中(インストール先のC:\msys64\home\アカウント名の中にある)のares\sfc\cpuにあるio.cppをテキストエディタ等で開き42行目の
case 0x4215: return io.rddiv.byte(1); //RDDIVH
を
case 0x4215: return 0xf0; //io.rddiv.byte(1); //RDDIVH
に書き換える。
又は
書き換え済みのソースコードを取得。
git clone https://github.com/Nekokabu/ares.git
※もしgitがないよ!とエラーが出る場合は
pacman -S git
してインストールする。
コンパイル
cd ares
でディレクトリを移動して
make -j4 librashader=false
※もしxxxxがないよ!とエラーが出る場合は
pacman -S xxxx
してインストールする。
コンパイル済みの実行ファイルは
C:\msys64\home\アカウント名\ares\desktop-ui\out
とかにあるので実行して確認する。
※FF6の戦闘シーン、本来は32の経験値が15728672になってしまうのは
32 = 0x000020
16711712 = 0xFF0020
15728672 = 0xF00020
ゲーム中でどういう計算をしているかまではわかりませんが、割り算した商の上位が入るRDDIVHというレジスタがどんな計算をしていても値が必ず0xF0になってしまう不具合が起こっているようです。
Division – SNESdev Wiki
https://snes.nesdev.org/wiki/Division
IO ポート (メイン)/0x4200-0x421F – SNES Spec – atwiki(アットウィキ)
https://w.atwiki.jp/snesspec/pages/275.html#p4215
※2024/3/20
Imaha486さんからの指摘で値を0xFFから0xF0へ修正しました!