日本語化パッチの作り方 5

日本語化パッチの作り方をブログに投稿してから11年ほどが過ぎ、日本語化パッチの作成に若干変わったところが出てきましたので気が付いたところを書いていきます。

●リソースエディタについて
以前はリソースの編集にeXeScopeをメインで使用していましたが、2004年5月頃を最後に更新が止まっており最近のexeファイルの仕様に対応していません。現在も更新が続いているResource HackerXN Resource Editorなどリソーエディタを使用することを推奨します。

●フォントについて
OSがWindows2000、XPくらいまではダイアログについて、フォント及びフォントサイズを明確に指定しなければ日本語をきれいに表示することができませんでしたが、Windows Vista以降~現在主流のWindows 10については自動で日本語に最適なフォント及びフォントサイズにしてくれる機能がOS側で追加されました。

具体的には
リソース中のDIALOGをDIALOGEXに変更
ダイアログスタイルにDS_SHELLFONT( = DS_FIXEDSYS | DS_SETFONT )を追加
フォントを「MS Shell Dlg」、サイズを8


にしてやれば、システムで使用しているフォントが自動的に適用され日本語もきれいに表示されるようになります。
(VisualStudioでいう「Use System Font」をTrueにした状態)

●外部リソースDLLの作成について
VisualBoyAdvanceやNestopiaなどは各言語に翻訳されたリソースを持つDLLをビルドすることになりますが、翻訳前の元となるリソースファイルは配布元で公開されていないことが多々あります。そのような場合はリソーエディタを使ってリソースファイルを出力するとVisualStudio等で楽に扱えるリソースファイルを作成できるので簡単にDLLを作成することができます。

●最新版への対応について
翻訳する対象ソフトが更新するたびに日本語化パッチも更新することになりますが、一から作成すると時間がかかるのでなるべくコピペで済ませたい。しかしリソースに変更があったりするとその確認をするだけで大変な時間がかかってしまう。
そこで上記リソーエディタなどで新旧バージョンのリソースファイルを用意しWinMergeなどのテキスト比較ソフトで両者を比較することで更新部分を把握、それ以外のところはコピペで済ませると日本語化パッチの作成が大変はかどります。

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